「青中、ちょっといい話、一話、二話、三話」

 5月の上旬の話。給食が終了し、各クラスの給食当番が給食配膳室に三々五々食器や残飯、ゴミなどを持って集まってくる。その中に給食委員会の当番が給食配膳員の世永さんの手伝いをしながら、食器や残飯の整理をしていた。そこへ食器とゴミ袋を一緒に持って苦しそうにしている2年生がやってきた。見かねた1年生の給食委員が、「ぼくが手伝いましょう」とすぐにゴミ袋をとって所定の場所へ片付けてくれた。そこを通りかかった私に、手伝ってもらった2年生が「校長先生、この人とても偉いよ、助かりました。こういう優しさが大事なんですね」と私に言った。先輩の大変な姿を見て、何気ない心遣いで助けることのできる1年生も立派だが、助けてもらった2年生も後輩にお礼を言い、なお感激して、通りかかった私にまで助けてもらった喜びを語ってくれた感性はすばらしい。
 やはり5月上旬の話。給食が終了した昼休み、校舎の2階からちょっと外を見ると牛乳を飲んだ後のパックが投げ捨てられていた(恥ずかしいことだがあえて公開する)。紙飛行機も落ちていた。担当学年の先生とともにそれを拾いながら、誰がやったかわからないが、随分心が荒んでいる子だね、と私はささやいた。その学年の先生方は自分の学年の生徒だと考えたのか間髪を入れずに学年集会を開き現状を訴えたそうだ。残念ながらやった本人は出てこなかったそうだが…
 放課後、ある生徒が校長室へ来校し、「校長先生、心ない生徒がいるんですね。とっても残念です。青木中学校を良くしていきましょう」とわざわざ言いに来てくれた。その生徒は学年の先生から現状を聞いて本当に残念に思ったのだろう。その「感じる心」がすばらしい。
 三話、学校総合体育大会バスケットボール会場の市民体育館での話。本校バスケット部男子が準決勝へ進んだと聞いて、私が応援に駆けつけると、知り合いの市内の先生が近づいてきて、「青木中の生徒は偉いですよ」と話しかけてきた。昨日、この体育館のトイレが汚れていたので自主的にそうじをしてれたというのだ。会場に来ている先生方は審判や大会運営で大変忙しい。青中生の行為は忙しい中でとても助かったという。だから、青中はここまで強くなってきたのだとその先生は言ってくれた。残念ながら準決勝は芝東中に惜敗したがその行為は優勝に匹敵する。
 青中、ちょっといい話、一話、二話、三話。生徒たちの「感じる心」が何となくうれしくて、とってもうれしくて、私の心が青中校報へ自然にペンを走らせた。
(平成15 年度6月)
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