友思う、心根深く 美しき 純な瞳に 心打たれる  

   11月24日(木)本校特別支援学級6組の皆さんと秋の校外学習、東京の品川にある「しながわ水族館」に行った。朝、青木中学校を出発。8時50分川口駅、私のあいさつの後、一路、しながわ水族館へ向かう。川口駅のホームで電車に乗る時、一人の子が、「みんな乗ったかな」とつぶやきながら最後に乗った心遣いに、感心させられた。電車の中は、やや混んでいる状態。秋葉原駅を過ぎたあたりで一つの席があいた。その子は真っ先に座った。しばらく経ったあと、立って
いる私を呼び、「校長先生、座ってください」と、私に席を譲ってくれた。声のかけ方が、何げなく、そして自然であった。何というやさしさ、自然の心遣いに感激しきりであった。
 しながわ水族館は、品川駅から京浜急行に乗り換え、5つ目の大森海岸駅から徒歩7〜8分のところにある。第一京浜沿いを品川方面に向かってしばらく歩き、右折すると突き当たりに庭園風の公園がある。そこには、大きな池があり、まわりには、松など純日本風の景色を感じさせる木々が立ちならんでいる。そして、池を引き立たせるように、何とも素敵な東屋( あずまや) が建っている。子どもたちは銘々、物めずらしそうに、その東屋に立った。担任の先生のはからいで、バックから、給食の残りの食パンが出された。それを、とった一人の子が、池にパンをちぎって投げると、どこからか、カモメが数十羽すごい勢いで飛んできた。子どもたちの喚声、「僕にもやらせて」口々に言い合う。そのパンを隣の人へ、また受け取った人が隣りの人へ。いつの間にか参加した9人全員に渡り、全員が満足した様子であった。現金なもので、集まってきたカモメは、餌を与えてくれないとわかったらしく、いつの間にか退散していた。
 東屋を離れ、2分程歩くと、そこに、しながわ水族館があった。係員のあいさつの後、水族館に入った。トンネル水族館は、今まで、見たことのない水族館である。通路の上から魚の泳いでいる様子がわかる。カツオがいた。タイがいた。そして、エイの泳いでいる様子を真上から見ることが出来た。大きなヒレのある魚だが、裏側の体は、とても白く、上の方に、鼻のようなものがあり、その下には、たまたま大きく口を開いたので、口であることがわかった。子どもたちはあちこちで、スケッチブックに、スケッチしている。真剣な表情で、サメのスケッチに挑戦している子もいた。
 さあ、食事だ。レクチャールームで昼食をとった。先程から、「ああ、腹へった」という声がきこえていた。班長の掛け声でいただきますをする。みんなうれしそう。20分も過ぎた頃だろうか。お弁当も食べ終わり、許可されたおやつを食べ始めた。自分の買ってきた、おやつを9人全員で分け合い食べていた。その姿はとてもほほえましく、だれ一人として仲間はずれのいない、みんなで楽しく仲良く食べようねという一人一人の心根が、私に伝わってきた。純な子どもたちの瞳に、心洗われる気持ちになった。食後は、楽しいイルカショーを見学し、帰路に着いた。6組のみなさん、心晴れやかな1日をありがとう。
 各学年・各クラスでは、どうかな。友だちを大切にしているかな?思いやりをもって接しているかな?友だちにいやがることはしていないかな? さあ、12月だ。今年の締めくくり、友を思いやり、自分を磨き、身体を鍛え、1年を終わろう。頑張れ。
(平成17年度12月)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です