川口市役所 部長職リレーコラムより①

川口市役所 部長職リレーコラムより
坂本大典学校教育部長

先輩の導き

私は大学を5年間かけて卒業しました。
卒業にあたり就職活動をした記憶がありません。
父親に厳しく叱責されました。
しかし、企業など経済活動を媒介にした仕事に就くことはどうしても考えられませんでした。
人生の中で大いに悩んだのはこの時期でした。
当時は、学生運動、労働運動が活発で、特に春には順法闘争という名目で、国鉄(今のJR)のストが行われ、京浜東北線の電車にペンキで沢山のスローガンが書かれ、電車は止められ学校には行けないし混雑はするし、「何が順法だ」と腹が立ってしかたがなかったのを覚えています。
学生たちには殆どノンポリは居ませんでした。
世の中のこと、国のことを、右に、左になって、口角泡を飛ばして議論したものです。
そんなこともあって、自分の将来のことはすっかり忘れていたというのが本当のところかもしれません。
卒業時に、どうしても就職というイメージの湧かない私に、示唆を与えてくれた先輩がいました。
坂本君を見ていると教師がいいんじゃないかなあと。(この先輩は今でも付き合っています。)
「これだ。」と実感したのがその時です。
実は、私は、この時に留年をして、教職課程を取り始めました。毎日、毎日学校です。
1年で取得することができました。
立腹している父親には、正座をして理由を話し、もう1年大学に通う許可を得ました。
目出度く教員採用試験に合格した時の喜びは今でも忘れられません。
現在、私は学校教育部長だなんて偉そうにしておりますが(笑)、自分の人生を振り返ると節目、節目で必ず誰かが私を導いてくれています。
決して私の力ではありません。
そもそも管理職志向など微塵もありませんでした。
楽天の野村監督の現役時代に言った言葉、「生涯一捕手」という言葉に妙に共鳴していました。
川口市役所ではポスト試験という制度があります。
受験しようという人が少ないと聞いています。
自ら進んでというのは照れもあるでしょう。
責任が重くなるのがいやだという人もいるのでしょう。
消費者から信頼される企業の商品は、より安価で、安全で安心して食べたり、使用したりできる商品です。
公務員は、教員でも市役所の職員でも児童・生徒・保護者や市民に対して、使命感をもってことに当たっているかどうかを実感させているかが、信頼されているか否かのポイントになると思います。
人間は、年相応に責任を担うのは当たり前です。
そうやって我々の先輩は我々を育ててくださいました。
だから今私は、後に続く後輩たちを育てることに意を尽くしています。

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