校内に美しいハーモニーが響き渡る。私の心がどんなに癒されていることか。時にはあまりにも美しいので胸の奥から熱いものが込み上げてくる。音楽っていいなあと、感じる。合唱コンクールが11月10日に近づいている。各クラス一人一人が一生懸命に美しい旋律を醸し出している。南中生は一つ一つの行事にクラスが一致団結し協力して燃える。その姿はとっても素敵である。諸君は南中のキャッチフレーズ「友に優しい心もち、我に厳しい南中生」を、学校生活のいたるところで心がけている。そんな日々の取り組み、努力が認められたのか、このたび、全日本学校歯科保健優良校表彰で日本学校歯科医会会長賞をいただくことになった。この賞は全国で三つの指に入る賞だという。凄いことだ。そういえば、給食後の歯磨き、そして、歯の治療は徹底してやっている。この成果は、学校歯科医の山本・福島両先生のご指導、南中生一人一人、先生方の努力、そして保護者の皆様方のご協力があったればこそである。
平成22年度の全国学力・学習状況調査(3年生実施)の結果がまとまった。南中の状況は、(100点満点での平均点)国語A・国語B・数学A・数学Bという調査の中で国語Bが埼玉県平均を若干下回ったがあとはすべて上回っており、数学においては大幅に上回っている。また、平成22年度埼玉県小・中学校学習状況調査(2年生実施)の結果についても県・市平均を大幅に上回っている。この結果を見ても全体として2・3年生の学力は高いことが伺われる。(1年生は未実施)本年度は学力向上のさらなる取り組みとして「論理的な思考」を身につけさせる授業の工夫に取り組んでいる。
日本学校歯科医会会長賞の受賞と共に現在、第24回毎日カップ「中学校体力つくりコンテスト」第1位を決めるべく全国12校の中の1校として本校がピックアップされている。平成20年度の1位に続き再び1位を目指したい。子どもたちの体育の授業に関わる感想として「南中の体育の授業はハードだ。けれどもそのお陰で小学校の時よりも体力がついた。」「1年生の時よりも大幅に持久走のタイムがよくなった。」などが多く寄せられている。10月27 日に行われた市内中学校駅伝大会では、日頃の本校の体力作りの成果として、2年連続、男女共に優勝を果たし県大会出場の切符を得た。すばらしいことである。生徒諸君はもうすでに自覚していると思うが、南中で学んでいることに大いに誇りをもってよいと思う。
全体として学力と体力はついている。あとは、さらに人間性を養うことである。足代弘訓(あじろひろのり)という江戸時代後期に生きた国学者の言葉である。「学問―すべからざること」として、七つの戒めを言っている。「人を欺くため」「人と争うため」「人の悪口を言うため」「人の邪魔をするため」「己が自慢するため」「名を売るため」「利を貪るため」に学問をするのではないと。正にその通りだと思う。せっかく知識を身につけても人を傷つけたり、騙したり、害になったり、自慢するため
だったりしたのでは意味のある知識とはいえない。南中では、諸君に真の学力を身につけてもらうために道徳教育にも力を入れている。諸君の学力と体力そして豊かな心が育ち、バランスのとれた人格となるように、これからも「心を磨き」「身体を磨き」「智性を磨いて」行こう。
(平成22年度11月)
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