「秋空に 蛮声(ばんせい) 響く 舟戸原 至誠(しせい)よ届け 被災の空へ」

 9月10日(土)快晴の下。第65回南中学校の体育祭が行われた。昨年の体育祭は猛暑35度の中、熱中症を心配したのを思い出す。今年も31度という暑さだった。開会式の中で体育委員長の辻岡翼君が選手宣誓を行った。「日頃の体育の授業の成果とクラスの団結。そして、東日本大震災の被災地、並びに台風12号で甚大な被害に遭われた被災者の方々が一日も早く復興、普段の生活に戻られるように願い、われわれ選手一同は正々堂々戦うことを誓います。頑張ろう日本。頑張ろう南中」と宣誓した。彼は、私の目を見据え、一度もそらすことなく、堂々と私に語ってくれた。思わず熱いものが私の胸から顔面に駆けてめぐり、我慢するのに必死だった。立派だった。よくぞ語ってくれた。あの3月11日から丁度半年が経過する。忘れてはならないことである。被災地の、僕たちと同じ中学生は、体育祭が出来ているのだろうか。そのことを考えると僕たちは恵まれている。そんな思いがひしひしと伝わってきた。うれしかった。そして、とても感慨深い体育
祭となった。今年から各学年に行進優秀賞を設置しカップを用意した。総合優勝のカップだけではなく、子どもたちに少しでも目標とチャンスを与えるために設置した。クラスによっては、行進の練習をしっかりやったな、と思わせるクラスがあった。全体として、今年の行進はしっかり出来ていたように思う。行進はクラスの団結を知らしめる絶好のアピールの場でもあるということを、来年の参考にしてほしい。因みに、各学年の優秀賞は1年6組、2年1組、3年3組であった。
 各種目では生徒のそれぞれの目の色は真剣そのもの。クラスのために頑張るぞ。必死の形相である。子どもの目は綺麗だ。何色と表現したらよいのだろう。何色という色では表現できない、透明の澄んだ色である。色と言えば各クラスが勝つために、各種目に取り組む、取り組み方もいろいろな色がある。1年生の「矢切の渡し」。各人が馬をつくりその上を体重の軽い生徒が一つ一つ渡っていく。クラスごとに早くゴールに着くために工夫がそれぞれ違う。大声で怒鳴っている担任、一つ一つ丁寧にアドバイスしている担任、もう、初めから興奮している担任。見ているととってもおもしろい。さて、この担任たちはどんな目の色だろう。赤色か、橙色か、金色か、銀色か。2年生の「台風の目」。竹竿を横にして4人で2つのカラーコーンを廻ってゴールに向かう。やはり大声で怒鳴っている担任はどの学年にもいるものだ。案外冷静、失敗しても怒らない。冷静にアドバイス。見事である。あとは、負けて落胆。これも、見ていておもしろい。3年生の「チャンプルリレー」。はじめに、でかい図体をした3年生が、幼児が乗る三輪車を漕いでいる。次にロデオまがいに馬に乗りボールでカラーコーンを落とす。そして、ムカデリレーと、ごちゃ混ぜになっている。競技中どの担任も不安そうな目。そうだろう。競技そのものがどう展開するかわからない。練習も思うに任せなかったことが想像できた。よくもまあ考え出した競技だ。目の色というよりも、担任の目の形がおもしろかった。三角や丸、四角や棒も居た。そして、点も。各学年の総合優勝は、1年5組、2年5組、3年3組であった。
 生徒も教師も一生懸命に頑張った。秋空とはいえ暑い一日であった。熱中症も出ず、南中生は本当に体力があり、そして、ついてきている。楽しい体育祭を、すばらしい体育祭を有り難う。「有り難う」とは。困難が有り、それを乗り越えたときに、人間は心の中から有り難いという感謝の念が出るから、有り難うという言葉が出来たのだ。困難が無いところ(無難)からは心の底からの感謝の念は出てこない。諸君。困難を乗り越え、強く、優しく、素直に生きていこう。
(平成23年度10月)

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