相撲道

皆さんこんにちは。
久しぶりにお便りいたします。
熊本地震早く落ち着くとよいですね。
改めて熊本地方の被災者の皆様お悔やみとお見舞いを申し上げます。

さて、大相撲夏場所も白鵬の優勝で幕を閉じました。
私は日本人として悔しい思いでいっぱいです。
今回ほど日本人力士の稀勢の里に優勝して横綱になってほしいと思ったことはありませんでした。
正直言って今の白鵬は伝統ある日本の大相撲の横綱ではありません。
自分でそう思っているとしたら大きな間違いです。
相撲協会は謹慎にして反省するまで相撲を取らせないようにしてもよいと思うくらいに私は彼の相撲に憤っています。
相撲はプロレスやK1のような格闘技ではありません。
それは激しく頭と頭がぶつかって額を切って力士が血を流すことはあるでしょう。
しかし、彼のここのところの取り口は違います。
自分より格下の力士に鼻やあごにひじ打ちをくらわし、張り手をくらわして鼻血を出させたり口の中を切って血を出させたり、或いはあごに命中して土俵にダウンさせたり、相手を血だらけにさせるなど、おおよそ相撲とは縁遠い取り口で勝っています。
地位の低い力士は白鵬とやるときはこわごわ土俵に立っているのがありありです。

5・6年前の横綱白鵬は違っていました。
大相撲の中で八百長などが発覚し相撲協会が危機的状況に陥りました。
それを救ったのは当時、横綱白鵬でした。
平成22年秋場所のこと昭和の大横綱双葉山の大記録69連勝を破る勢いで、4場所連続の15連勝をし、連勝に連勝を重ねて危機的状況であった大相撲を、外国人横綱白鵬、彼一人で孤軍奮闘して救ったのです。
当時私のメモにこう書いてありました。
「ご承知の通り白鵬はモンゴル出身の外国人力士である。ともすると、日本人の中には外国人ではないか、それではつまらない。という人がいる。私はそうは思わない。野見宿禰(のみのすくね)以来、今日まで続く古来の日本の相撲を、日本の歴史・伝統・文化をそれも、相撲協会の今日の危機を外国人でありながら守り、その頂点に立った横綱である。それを外国人だからという考えは誇りある度量の広い日本人とはいえないだろう。白鵬の偉業を心から讃える日本人でありたい。それが誇りある日本人である。よくぞやってくれた。」とこのように私は、当時、双葉山に次ぐ連勝記録の偉業を達成した白鵬を讃えていました。
因みに69連勝を阻んだのは今回横綱を阻まれた稀勢の里でした。

どうして白鵬はこうも変わってしまったのでしょうか。
国技といわれる相撲は古代からあったといわれています。
相撲を中心として40数年間スポーツアナウンサーを務めた元NHKアナウンサーであった杉山邦弘氏は、嘗て弱冠20歳の貴乃花(現在の貴乃花親方)がどうしても勝てなかった曙に勝った時、インタビューをした時に「してやったりという顔をしましたね」と尋ねたら、貴乃花は「そのように見えましたか?私の未熟なところです」と応えたそうです。
これが相撲道です。
相撲では勝ってもガッツポーズはしてはいけないそうです。(する力士もいますが?未熟)
勝っても敗けた相手を慮る(おもんぱかる)ことが美なのです。
抑制の美学です。
これがフェアプレー精神の日本人の武士道精神なのです。
残念ながら白鳳にはこの精神がわからないのでしょうか。
大の横綱が下の地位の力士にひじ打ちを食らわしてダウンさせ血だらけにして勝って嬉しいのですか?
残念でなりません。
相撲協会は白鵬の相撲に厳重に注意を促してほしいです。
彼の土俵入りなど見たくありません。
このままいったら大相撲など見たくなくなるでしょう。
勝って敗者の心情を思いやる心、これは、日本人に脈々と流れる精神です。
これが相撲の良さです。
私もこの精神を忘れることなくこれからも精進していきます。
相撲協会よしっかりし給え。

坂本 だいすけ

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