貴乃花親方理事選落選に思う

今日2月2日、相撲協会の理事選挙が行われ定員10名のところ11名が立候補し、選挙の結果貴乃花親方が得票数2票で落選しました。
今、相撲協会は昨年の10月、モンゴル出身元横綱日馬富士が貴乃花部屋の貴ノ岩を飲み屋で暴行した事件が大きな問題となり未だこの問題を含め大きく揺れています。
 
その間、貴乃花親方が沈黙を貫き問題解決に協力しなかったということで、理事解任という処分を受けました。
問題発覚以来3か月、まだ問題は解決に至っておりません。
 
この問題、多くの方が一番知りたいのは、日馬富士が貴ノ岩に暴行を振るった原因と、どうして多くのモンゴル出身の力士がいたのかということだと思います。
状況を見ると貴ノ岩に暴行を振るったのは日馬富士だけれども隣には大横綱といわれる白鵬がいました。
日馬富士の暴行の前には白鵬が貴ノ岩に説教をしていたということです。
これは何らかの理由によりモンゴル出身の両横綱が貴ノ岩に文句あるいは制裁を加えようという意図が状況の中で推測されます。
 
今回の事件貴乃花親方の沈黙は決して良い手法とは思いませんが、問題の真相を相撲協会として何ら解決しようとしていないことが大きな問題です。
マスコミは相撲協会のこの姿勢をもっと問題にすべきです。
それこそ相撲協会は隠蔽(いんぺい)体質です。

私が調査責任者であれば、当時いた力士一人一人を別々に事情を聴きその内容をすり合わせていきます。
そうすれば大方の真相が解明できるはずです。
話が一致しなければ矛盾点を再度聴取し徹底的に調査します。
そして、その結果を公にします。
状況からいってこれは、相撲界でのモンゴル出身者によるいじめです。

相撲協会の体質なのでしょうか?
問題解決能力があまりにもなさすぎるしマスコミが強く指摘しないのが不思議です。
 
貴乃花親方は人間性か、性格なのか、誤解を招く沈黙を貫きました。
この手法は決してよくないと思いますが、今回の理事選挙では貴乃花一門の阿武松親方を理事選挙に当選できるように優先し、自らが落選することを選択した貴乃花親方には人間の大きさを感じました。
寡黙を貫き相撲界への思いをひたすらに思う彼には心を動かされ、男としての生き方に共感を覚えます。
今回の件で、誰が悪いという気持ちは言うつもりは毛頭ありませんが。
阿武松という一門の親方を立て、自分が退くという処し方は中々出来ることではありません。
私は彼は人間として立派だなと思います。
相撲協会は問題の本質をしっかり見極め、小さなことに右往左往するのではなく日本の伝統文化である神事の相撲道とは何かもう一度原点に立ち返り大相撲を盛り上げていってほしいと思います。

坂本 大典

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