教育勅語の報道等について

皆さんこんにちは。
今回は道徳教育が学校教育において教科となることに伴って教育勅語が「憲法や教育基本法に反しない形で教材として用いることを否定されない」という国会での答弁を安倍内閣が閣議決定したことに対して、マスコミやそれに批判的な知識人といわれる方々やテレビのコメンテーターなどが時代錯誤であるとか教育勅語は明治の当時「一旦緩急あれば義勇公に奉じ」という、国が危うくなったら戦争に行かなければならないと言うようなことが書かれているので、正に戦争を奨励するものだとして問題だと主張し安倍内閣の閣議決定を批判しています。

このことについて、私の見解をお話させていただきます。
先ず、時代錯誤ということについてですが、教育勅語は明治23年10月30日に当時の教育の基本的な指針として天皇の名において出されました。
確かに明治は百年以上も経つ遠い昔です。
そのころは、欧米諸国がアジア、アフリカ、南米諸国等の弱小諸国を悉く植民地にしようと世界を闊歩していました。
我が国も例外なくそのはざまに居て国の独立と安全を守ろうと必死になってもがいていた時代です。
世界は力によって隣国や他国を支配する状況でした。
ですから世界の各地で戦争が起き、どちらに着けば利益になるか領土が拡げられるかなど、駆け引きも行われていたのです。
私は現代においても世界のこの状況動きは、未だ何ら変わっていないと思っています。
何故なら、ロシアが武力でウクライナから領土を獲得しました。
中国は南沙諸島を武力をもって支配をしようとしています。
北朝鮮は核兵器の開発で日本をはじめ米国や近隣諸国を恫喝しています。
中東紛争、イスラム国の台頭、更に、北方領土は未だにロシアは武力を背景に不法占拠をしています。
そして、米国のシリアへのミサイル攻撃によってきな臭い状況になってきました。
トランプ政権が北朝鮮に何らかの行動を起こしたならば我が国は決して安全な状況とは言えなくなります。

これらを見て明治の状況とどのように変わったというのでしょうか?
世界の動きは弱肉強食で、弱いものが被害を受ける構造は何も変わっていません。
それでいいわけがないのですけれども武力による世界の支配が変わらない限りそれは変わりません。
時代錯誤ではないのです。
明治の時代は国に危険が及ぶことを予想して明治政府は国力を高め国民は国を守るために戦ったのです。
このような我々の先達の努力によって我が国は欧米諸国からの植民地支配から逃れることが出来たのです。

言葉で平和を唱えて平和を実現出来るのであれば私もそうしたいと思います。
しかし、世界は未だにそうはなっていないのです。
ですから、我が国の姿勢として国民の生命財産、領土、歴史伝統文化、言語に危害を加える者についてはそれを守るために反撃する準備はありますよ。というアピールは諸外国にしておくことは国としては重要なことだと思います。
どこの国もその準備はしているはずです。
これは当たり前の独立国としての権利ですし、国民の生命財産を守るのは国の義務です。

戦後、70年を過ぎ、平和は口で唱えていれば勝ち取れるという安全神話はもうなくなったといってよいでしょう。
未だにそれを唱えている、今回教育勅語に係る閣議決定を時代錯誤と批判している方々にはほとほと残念に思うばかりです。

私は戦争を準備するために子ども達にそれを教えろと言っているのではありません。
家族が危険にさらされたら命を懸けて守ろうとするでしょう。
当然の感情でしょう。
世界の子ども達が戦争の犠牲になっている映像が出されます。
家族の悲しみが伝わってきます。
このような悲しみを我が国にもたらさないためには、国を守るという思いを国民一人一人が持つと同時に、戦争はしてはならない、その為にどのような努力が大切なのか、両方の思いをもつことが今はとても重要なことだと思うのです。

批判をしている方々に共通していることは過去の戦争において日本は侵略をした悪い国だと自分の国を自虐しています。
私はそうは思わないのです。
大東亜戦争は自衛戦争であったとあの米国のマッカーサーが米国議会で証言しているのです。
紙面の都合で書けませんが、詳しくは拙書「日本人の百年戦争」P235以降をお読みいただければ幸いです。

また、教育勅語について批判している方々は、1948年に教育勅語を衆議院、参議院において排除するという決議が行われたことをもとに安倍内閣の閣議決定はこれに対立するものだといっています。
ご承知の通り昭和20年8月15日、日本の敗戦と同時に米国のマッカーサーを連合国司令長官とするGHQが1952年サンフランシスコ講和条約の締結に至るまでの7年間、我が国を実効支配して彼らの言う戦前のすべての日本の悪いものを改めさせたのです。
その中の一つに教育勅語がありました。
1948年衆参両院のこの決議は情けない話ですがGHQの意向に基づいた当然の決議だったのです。
これも詳しくは拙著「日本人の百年戦争」P264以降に書いてあります。
ならば、安倍内閣はこの決議を改め、教育勅語を教育に生かしていくのであれば重要なことかとも考えます。

長くなってしまいましたが、戦争はあってはなりません。
戦後70年を過ぎ我が国においては世界で起きている戦争は遠い世界の話でおそらく国民の大半は他人事のように受け止めて絵空事のように思っているかもしれません。
世界の情勢はそうではないことをしっかりと現代に生きる我々は知ることが重要です。
批判するマスコミ、コメンテーター等のいままでの考えだけでは通用しない時代に入ってきたことを私は伝えたいと思います。
遠い時代から、誇れる文化を築いていただいたり、時には命がけで国を守っていただいたりと、このような先達のお力と努力によって今日のような平和で発展した日本の社会があるということを現代に生きる我々は深く知るべきだと考えます。

穏やかな暖かい新緑の季節になってまいります。
嬉しい限りです。
皆様におかれましては益々のご活躍をご祈念申し上げます。

坂本 だいすけ

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