またしても中学生いじめで自殺

みなさんこんにちは。
7月5日午後7時半ごろJR東北線岩手県矢巾駅構内で中学2年生村松亮君が電車に飛び込み自殺しました。
聞きたくない事件がまた起きてしまいました。
いじめの事件は報道だけを鵜呑みにして判断できない深いものを経験上、この種の事件が起きるたびに感じます。
構造的なものが3つあります。
1つは家庭です。
いじめる方もいじめられる方も、自分の子どもが今何を考え、どのような生活や友達関係があるのか。すべてはわからないにしても大方関心を持つ必要があるのです。
ここに至るまでには必ず気になる問題点がいじめた方の家庭もいじめられ自殺した村松君の家庭にもあったはずです。
人間が命を絶つということは相当な覚悟が要ります。
その間必ずサインがあるはずです。
そこのところがいつも見えないですね。
推し量ることが難しい深い家庭の問題が私はあると思っています。
これは双方に言えることです。
村松君のお父さんはいじめがあって学校に相談したということですがそれでもなお、かれの自殺を止められなかった何かがあるんだとわたしは受け止めています。
2つ目は学校です。
「生活記録ノート」で担任は村松君がいじめの実態やそれに対する自分の心情を伝え自殺を示唆する言葉も発しています。
担任教師であるならばこの言葉は尋常な心情ではないということを察することが必要です。
危険信号を発したわけですから、担任としてやることは先ず家庭への連絡と、学年への報告といじめの実態の把握、管理職への報告を同時に
行い対応策を学校全体で行うことです。
情報を共有し全教職員で組織的に対応することです。
残念ながら今回もこのような危機的状況の中で一番重要な組織全体で対応が出来ていなかったことが悲劇を起こす結果になったのだと思わざるを得ません。
1年時に父親が学校に相談に行っていて双方で話し合いが行われていたということです。
そうであるならばその後の経過は当然学校としては行っているはずです。
4年前の大津市の中学校でのいじめ事件の教訓はこの学校では校長を中心としてどのように生かそうとしていたのかそれもこの場に及んで
見えてきません。
いじめについては神経質なほど事ここに起きたら対応し、日ごろから職員を指導するのが校長管理職の仕事です。
例の如くテレビでコメンテーターが言ってました。
いじめに関わる事件を長く取材をしてきた新聞記者だそうです。
村松君の担任がなぜ、村松君との「生活ノート」のやり取りを一人で抱え込んだのかというと、いじめ問題が出るということはクラス担任の恥で将来の出世に関わるから抱え込んだのだと学校とはそういうところだとコメントしていました。
この担任の先生は女性で30歳と聞きました。
まだ、教員になり立てです。
目の前の仕事で精いっぱいで、将来の出世を考える暇などあるはずがありません。
あるとすれば学年組織の雰囲気、学校組織の雰囲気が担任にそうさせてしまったのかということは考えられます。
いずれにしても担任が恥をかこうと、学年主任が恥をかこうと、校長が恥をかこうと構いません。
一番大切なのは生徒の命です。
この命に関わる判断能力がなかったために起こるべくして起こったのが今回の岩手県矢巾町の村松君のいじめ自殺事件だと思います。
3つ目の構造は教員や管理職の採用とその任命権者である都道府県教育委員会の問題です。
私は川口市の教育委員会の人事管理の仕事をしていたことがあります。
任命権者とは教員や管理職の採用などを行います。
ある教員採用の結果を見て不思議に思ったのが女子の新規採用合格者が7割で男子が3割という結果を見ました。
単純に私は何故、男女の比率が半々にならないのか担当者に聞きましたら、試験の結果が公開されるので情報公開条例にたえられないのでこの比率になってしまったという説明を受けました。
採用試験というのは選考試験なのです。
高校受験や大学受験のように点数を獲得した者を合格させるのではなく、埼玉県ならば埼玉県教育委員会がこの様な教員が必要であるという募集要項に基づいて合格させてよいわけで獲得点数がよくても面接や内申が悪ければ不採用でよいわけです。
教員というものは子ども達の人生の先輩で人生とは何かを示唆する様々な経験値を持った人材が必要なのです。
豊かな人生観・世界観をもった教員を血眼になって探すのが任命権者の使命です。
親の生き方に、教師の生き方に感化されるのが子どもたちです。
だからこそ教員の採用の問題は大きく学校教育に関わってきます。
残念ないじめ事件がまたしても起こってしまいました。
やはり今こそ、子育て・学校教育の根本的な見直しを図っていかなければと痛切に感じています。
6月議会で質問したことは間違っていません。
粘り強く進めていきます。
村松君のご冥福をお祈りし教育の構造改革をすすめなければなりません。

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