「読書尚友」どくしょしょうゆう

 伝統ある青中の秋季大運動会が終った。あいにくの空模様であったので、2日間に分ける変則的なものであったがなかなか盛り上がった。生徒の生まれた季節に分け、春組、夏組、秋組、冬組の4つの組の縦割りによる対抗戦、生徒は必死になってそれぞれの組の威信にかけて、歓喜あり、涙あり、落胆ありの中で、競技、応援をしていた。各組の応援団の団長は団員をまとめ、一致団結をしてそれぞれがすばらしい応援をしていた。私も何校かの運動会を教員として経験しているが、これほどに盛り上がり、生徒一人一人が一致協力してそれぞれの組の勝利のために一喜一憂している姿は、見たことがなかった。聞いてはいたが、青中の運動会は本当にすばらしいと感じた。地域のOBの方々も来賓としてこられ、昔懐かしい思い出をついこの間のことのように語られていた。また、55年の間、各組の応援歌が、今現在この生徒たちに歌い継がれているのも、大変な驚きであり、青中OBの方々は大きな誇りとして思っておられる。このようなすばらしい伝統ある運動会に参加できる生徒諸君は、幸せであり私もその一人となれたことをうれしく、また誇りに思う。
 さて、運動会が終わり、読書の秋である。私が4月から読んだ本を挙げてみると「山田方谷に学ぶ財政改革」「武士道」「歴史と人物に学ぶ」「奪還」「人を動かす」「人は何故、この人についていくのか」等である。読んだ本それぞれに、私の心が揺れ動き糧になっている。中国の賢人、孟子は、「読書尚友」と言っている。その意味は「今に生きるいろいろな人、有識者友人と交際をして、まだあきたらない時は、さらに古代の人物について論じたり、その詩を鑑賞したり、その著書を読んでみる。そして、その人となりや、時代背景を探求することによって、本当の友人を過去に求めることができる」というのである。
 孟子がいうように、私にも読書尚友がいる。その尚友はこう言っている。「人は実行することが第一に大事である。忙しくて本を読む暇がないなどという者がいるが、自分で心がけさえすれば、仕事をする間をぬってでも読書は必ずできるものである」と。また「世の中には、経書だけを尊重として、史書を読むのを軽蔑する者がいる。それは間違っている。歴史書を読んで古人の実践活動を見れば、自分の志を励ますことができる」といっている。私は、この尚友のようにはとても出来ないが、私の志をこの尚友の言っていることで、自分自身を心の底から励ますことが出来ている。今まで、どれだけこの尚友にへこたれそうになった時励まされたことか。私が今日あるのもこの尚友のおかげもあるといってよい。
 本を読むと、著者や主人公と読み手が一対一となって議論をしたり、共感したり、励ましたり、励まされたり、様々な感情が沸き上がってくる。時には自身の魂すら清められることがある。
 青木中学校では、4月から、朝読書の時間を朝8時35分~8時45分の10分間を設定した。読書はおおいに奨励しているところである。4月以来、9月24日現在で、すでに9人の生徒が50冊を越える本を読んでいると聞く。中でも圧巻は、3年6組の市川政樹君の100冊越えである。本校にも優れた読書家がいるのである。さあ、読書の秋、冊数にこだわる必要は当然ない。自分にとって志を励まされるような良書に親しもう。
(平成15年度10月)

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