2015年12月11日一般質問全文

皆さんこんにちは。坂本だいすけです。
6月議会に引き続き2回目の質問の機会を与えていただき誠に有難く関係各位に感謝申し上げます。
順番とはいえ今年の川口市議会の一般質問では最後のオオトリを務めさせていただき光栄に存じます。

また、本日は私「坂本だいすけ」を指示してくださる多くの傍聴者がいらしております。
有難く思います。
ご期待に添えるよう頑張ります。
それでは、以下、通告に従いまして順次提言をさせていただきます。

1.「教育の町川口」を創造する教育の見地外国人児童生徒の教育について

中東ではイスラム国が台頭し戦乱は複雑さをさらに増し4年もの内乱が続いているシリアでは難民が命がけで祖国をゴムボートで脱出して子どもが悲惨な姿で海岸に打ち上げられたことが報道されていました。
その様子は世界中で心を動かされました。
現在でも何ヶ月もかけてヨーロッパへと難民の避難は続いています。
ドイツではその数約70万人を受け入れその対応に負われています。
他のヨーロッパ諸国も同様の対応を行っているものと思います。
如何に人道的見地とはいえ、一度に何十万人という難民が一国に来られたらその受け入れは尋常にはいきません。
生活の問題、雇用問題などの経済的見地、更にはその国の社会制度や文化に馴染むことなど、外国人が異国に居住しその国の社会に同化していくことは容易なことではありません。
我が国もいつ同様なことが起きるとも限りません。
対岸の火事として傍観してはいられません。
現地時間11月13日金曜日にはフランスで130人を超える死者を出したテロ事件が発生しました。
さらにアフリカ・アメリカにおいても犠牲者が出ました。犠牲者の方々のご冥福をお祈り致します。

ケースは異なりますが我が川口市においても年々外国人居住者が増加しております。
地域の治安維持や発展の為にも外国人居住者の方に早く日本の文化や社会制度、ルールを理解して頂くことは大変重要なことだと考えます。
そこで「教育の町川口」を創造する教育の見地から以下質問させて頂きます。

(1)市内小中学校に通う外国人児童生徒に対する教育支援について
平成26年末の埼玉県の調査によると、県内市町村別外国籍住民数は川口市が25,263人と県内で最も多く、次いでさいたま市が18、264人と続いています。
本市は人口比率で4%を超えています。
平成21年では約2%でしたから5年間でその比率は倍に増えたわけです。
増加の傾向はさらに見込まれます。
この傾向に鑑みると、本市における外国人子女への教育をどのようにすすめていくかは大きな課題となります。

平成27年度本市で外国人児童生徒は小学校で685人、中学校で265人が学んでおり、平成24年度と比較すると小学校で1.7倍、中学校では1.3倍と増加傾向にあり今後「教育の町川口」を創造するには真剣に取り組んでいかなければならない問題と言えます。

私が奉職していた南中学校では私が数えただけでも15カ国の外国籍の生徒が通っていました。
幼少期から日本に来て日本語が堪能な生徒は友達や学校生活にも馴染んで、日本人の生徒と何ら変わることなく生活していました。
しかし、途中から日本に来て小学校や中学校へ入学してくる外国籍の児童生徒は日本語も話せず本人は勿論ですが保護者もそして教師も大変な状況に陥ります。
学校では通常の授業は理解出来ません。
先ずは日本語が理解できるように一から日本語の勉強を始めます。
各学校には専門に日本語を指導する先生は特別に配置されている学校以外はいません。
そのような状況の中で外国人子女を指導しているのが現状です。
これは、学校教育だけではどうにも対応できることではありません。

こんなこともありました。
ピアノの練習があるから学校を途中で帰りたいと担任に外国籍の生徒が申し出たのですが授業があるのだからと担任が帰しませんでした。
帰るはずの時間に帰ってこなかった子どもを叱った保護者が翌日怒って朝、職員室のドアをバタンと思い切りあけ片言の日本語で怒鳴り散らして担任に抗議に来ました。
授業が優先、習い事は放課してからと言うのが日本の学校の方針ですと穏やかに説明をして理解を得たことがありました。
そんなトラブルを思い出しました。
町の様相も変わりました。
西川口駅周辺は、中国語や韓国語その他の外国の言葉で話しながら歩いている外国人が多くなりました。
残念ながらゴミを出す日ではないのにゴミが出されて散乱している光景も見受けられます。
町会の方でしょうか、ゴミ出し場所にはゴミ出しのルールが外国語で書かれています。
文化の違いと片づけるわけにはいきません。
言葉の壁というものがあるかもしれませんが由々しき問題です。

郷にいれば郷に従うという日本の諺がありますが、この意味は日本人が他の場所へ行ったときの気遣いとしてのルール心構えです。
相手を思いやる心遣いなのです。
その心を外国籍の方に自然のうちに心からわかるようにしていきたいものです。
それは教育で出来るのではないでしょうか。
外国籍の児童生徒、そして保護者には日本的な佳き文化や生活様式やルールをしっかり学校教育や行政を通して学んで頂くように考えていくことが今後重要と思います。そこで質問です。

(1)市内小中学校に通う外国人児童生徒に対する教育支援についてですが、
アとして、日本語教室の設置と充実について
イとして、日本語指導の充実を図る教職員の確保について
ウとして、日本の文化を学ぶ重要性について

伺います。

次に(2)川口市に暮らす外国人に対する支援についてですが

前述したように地域では日本語が通じないことで公共ルールが守られないという苦情がよく聞かれます。学校においても、連絡が取れない、保護者とトラブルが絶えない、就学や進路相談が大変などの問題が聞かれます。
私は学齢期の外国人に限らず地域の一員として生活する上で本市に住む外国人が日本語習得、生活様式を含めた日本文化の理解を深めることは重要なことだと思うのです。
しかし、その学ぶ場が少ないと思います。
その国の言葉がわからない、生活様式や精神文化などがわからないということはとてもつらいことです。
外国人居住者に学ぶ場を提供しそれらを理解していただくことは市民にとってもよいことではないでしょうか。
クルド人の多く住む前川3丁目町会では日本人とクルド人がお互いの言葉を学びあう交流教室を開いたと聞いています。
行政としても言葉の教室やお互いの文化を学びあう場を奨励することも大切であると思います。

今年の7月末に、文部科学省から「義務教育修了者が中学校夜間学級への再入学を希望した場合の対応に関する考え方について」という通知が出されました。
これは義務教育を受ける機会を全ての者に実質的に保障することが極めて重要だということと、不登校により十分に義務教育を学び得なかった者が実際に夜間中学への入学希望を出したが許可されなかったという事実を踏まえて通知したと言うものです。
関連して平成26年度文部科学省は夜間中学に係わる調査で、全国に31校ある夜間中学の中で学んでいる生徒の80%は外国人であると発表しました。
これは日本に居住する外国人が日本の学校で学びたいというニーズが極めて強いということはよくわかりますが、これは不登校などで十分に義務教育で学べなかった方々に夜間中学校で学んで頂くということと、外国人が日本語の学習及び日本の文化などを学ぶ為に夜間中学を設置するということは対応は別ではないかと思います。
法制化が進んでいるようですが、議会で、夜間中学に係わることについて課題を整理しているところですという答弁がありましたがその課題とは何か伺います。

一方、行政として外国人が日本語及び日本文化を学び理解するという観点から本市に暮らす外国人に対する支援は大変重要と思います。以下伺います。

アとして、夜間中学の課題は何か
イとして、日本語習得を支援する場の拡充について
ウとして、日本の生活やルールを学ぶ重要性について
エとして、小中学生の外国人保護者への支援について

次に
2.「教育の町川口」を創造する教育の推進について

(1)全国学力学習状況調査の結果を受けてですが

今年の4月に小学校6年生・中学校3年生を対象に実施された全国学力学習状況調査の結果が過日発表されました。
私は埼玉県の順位がましてや川口市の順位がどうのと殊更に意識するものではありません。それは各都道府県、各市町村によって人口や地域環境など条件がそれぞれ異なり一概に同様の評価は出来ないと考えているからです。
しかしながら埼玉県民としては県内の環境や条件は様々であるからせめて全国平均は上回ってほしい、川口市民としても当然人情として考えると思います。
それは市民として、県民として誇りをもちたいからです。

残念ながら今年度の全国学力学習状況調査で本市は小・中ともに全国平均を下回り、小学校が国語B,算数B,理科では県平均を上回り、中学校は国語、数学、理科すべてに県平均を下回るという結果になったと聴いております。
さいたま市はどうだったのでしょうか。
全ての教育活動においてさいたま市をライバルに据えてすすめなければ川口の教育は良くなるとは言えません。
そして、それを実現しなければ「教育の町川口」に住みたい、川口で子育てをして教育の成果を期待したいという意欲を持った新しい若い住民は増えません。
川口を更に良くするには教育の力は非常に大きいのです。

このような本市の現状の中で、今回の全国学力・学習状況調査、埼玉県学力・学習状況調査の結果で、すべて全国・県の平均が上回った学校があります。
以前までは決してよい結果を得た学校ではありませんでした。
今回好成績をあげた現在の中学3年生が小学校6年生の時、学区内の近隣の小学校では全国、県平均を超えることはなくこれらを大きく下回る小学校も見られたそうです。
更に中学校に入学する前に実施される1日入学で実施した入学前の学力検査では国語・算数で基礎的な内容を理解していないと思われる生徒が多く見られたと言うことです。
また、校内は荒れており生徒指導上落ち着かない状況にあった学校でした。

では、どうして今回このような結果が生まれたのか職員に聴いてみました。
大きく言うと2つの取り組みを行ったと言うことです。
1つは生活面の見直しです。
具体的な取り組みとして・校則を厳守させる。
ダメなものはダメと是々非々での対応。
・担任と共に朝読書を実施し落ち着いた環境で1日をスタートさせる。
・授業規律を全ての教科で徹底させる。特に姿勢の乱れに気をつける。
・チャイム着席の徹底。3分前に着席を励行する。
・集会会場への無言入場の徹底など。

2つ目は学習面での取り組みです。
・提出物の徹底。提出するまでチェックを続ける。必ず提出させる。
・小テストは合格するまで実施する。自習プリントも必ず教師が点検し生徒に返却する。
・英語の授業では歌を導入して、英語に興味関心を持たせる工夫をした。

また、アンケート調査では家庭で予習・復習、宿題をする家庭学習を行う割合が全国平均よりも高く、「読書が好きですか」の質問に対して「好き」と答えた生徒の割合が全国44.9%、県48.1%なのに対して68.0%と非常に高い割合を示しました。

この学校は研究委嘱を受けて学力の向上を進めるなどの特別の取り組みをしたわけではありません。
「荒れた学校を普通の学校にしよう」という校長を中心とした教師達のごく当たり前の目標の延長線上に今回の結果があったと職員が言っておりました。

同じく4月に実施された埼玉県独自の学力学習状況調査では2年生は国語・数学はほぼ県平均で、英語は県平均を上回りました。
1年生については入学早々と言うことで県の平均を下回っていたと言うことでありますが、このような取り組みで成果を上げたということは1年生も大いに学力の向上が期待されます。

市内の他の学校においてもこのような取り組みで学力向上に成果を上げた学校もあります。
残念ながら川口市としては小・中ともに全国平均に届くことは出来なかったけれども教育委員会としてはこの結果をどのように受け止め対応し、今後各学校を指導していくのか。
以下、伺います。

アとして、全体としてどのように分析したか。
イとして、向上した学校があると思うがどのような取り組みがあるか
ウとして、分析を受けてどう対応していくことがよいのか

次に

(2)小学校1・2・3年生への基礎学力充実に関わる措置ついて

児童生徒に学力をつけさせることは学校教育の目標の中で第一義と言って良いほど重要なことは私が敢えて言うまでもなく周知のことであります。
6月議会でも小学校1・2・3年生に基礎学力をつけさせることがその後の学力の向上に重要であると質問させて頂きました。
その後の対応についてお伺い致します。

アとして、その後どのように把握に努めたか
イとして、どのような検討をしているのか
ウとして、具体的予算措置はしたのか
エとして家庭学習の手引きについて

7月に環境経済文教常任委員会の視察で富山市に行ってきました。
富山市教育委員会では児童生徒の家庭学習の定着のために家庭学習の手引きを作成し全家庭に配布しています。
先ほどの学力向上の成果を上げた中学校でも家庭学習の割合が高くなったことを申し述べましたが予算の伴うことですが啓発と定着のために本市でも作成してはと考えますがいかがですか。

次に

(3)教育相談室の設置についてですが

いじめ、不登校、発達障害、外国人の日本語教室、子育ての悩み、進路、学校への苦情等教育に係わる保護者の悩みは多くあります。
そのような受け皿として教育相談室の役割、機能は重要な位置を占めています。
したがって本市においても教育相談担当の指導主事や校長職を退職した相談員、臨床心理士の資格を持ったカウンセラー、精神科医などが配置されその業務に当たっていることは十分に承知しております。

教育相談室の機能としては電話相談や面接相談、適応教室などがあります。
実際に相談者が学校復帰のために活動したりしています。
相談者にとっては電話で了解できるものもありますが、多くは面談をしたり教育相談室に相談者が来室して頂いて対応することがより効果的な相談になると考えられます。
そう考えると相談者にとっては相談するに当たってより利便性のある場所が相談しやすいことになります。
しかしながら本市の相談室は旧芝園小学校の校舎を活用しているので利便性という観点から言うと蕨市と隣接する川口市の外れにあります。
この立地条件では新郷や鳩ヶ谷、戸塚等の方々は非常に遠方になって相談室への来室は非常に困難であると言うことになります。

人口約127万人のさいたま市には来年1月に開室する美園駅付近の教育相談室を含めると岸町・下落合・北(宮原)・堀崎(大和田)・岩槻の計6カ所の教育相談室があります。
我川口市は人口約60万人です。
ライバルさいたま市と比較して約半分の人口です。
行政サービスとしてもあと2つ、市内の中心に位置する鳩ヶ谷そして戸塚の周辺あたりに教育相談室を増やすことが必要だと考えます。
課題であるいじめ、不登校、発達障害、外国籍児童生徒の日本語教室などの対応のためには是非、増やすことが市民保護者のニーズに応えることになると思います。
予算は当然伴いますが現在の一括集中的な教育相談室機能を、指導主事や相談員、カウンセラーをそれぞれ分散して当たればそれほどの予算はかからずに済むのではないでしょうか。そこで質問です。

アについて、旧鳩ヶ谷市にあった教育相談室はどうなったか
イについて、教育相談室の運営について
ウについて、教育相談室を増やすことについて伺います。

次に

(4)小中学校空調機導入に関わる対応についてですが

市内小中学校の空調機の導入に際して奥ノ木市長は平成26年6月市議会定例会の所信と報告の中で夏季における児童生徒の健康と学習環境の向上を図るために普通教室にもエアコンが必要という強い思いから小中学校幼稚園の全教室へのエアコン設置を掲げました。
すでに今年の夏には約19億円をかけて中学校、幼稚園にエアコンが設置されました。
また、来年度の小学校の設置に向けて9月市議会定例会において48億4千万円の補正が組まれ承認されたところです。

すでに小中学校にエアコン設置を行っている近隣の自治体では戸田市、さいたま市、蕨市などまた県内でも設置する自治体が増えてきています。
エアコンの導入に当たっては子どもの体温調整機能の低下や外で身体を動かす意欲の減少など将来的な健康への影響を懸念する意見もありますがその議論はさておいて、エアコン導入に際して今年実施した中学生、幼稚園児の様子は昨年の状況と比較してどうであったのかは市民として当然知りたいところです。
また、約70億の予算をかけ導入したものです。市長も様々な市民の意見を聞いて決断をされたものだと推察致します。
導入に際しては教育に係わる効果も市民は大いに期待しているものと思うわけです。
たとえば、戸田市では導入に際し夏休みを1週間ほど短縮して授業日数の確保を実施しました。
さいたま市でも小中学校で時期をずらしながら授業確保のための夏休みの短縮を実施しています。
私は本市が、戸田市やさいたま市と同じようなことを実施しろと言うのではありません。
子どもにとっては暑い夏に学校に良い環境が整ったわけですから川口市独自の教育効果を上げる、よりよい取り組みをすることは、川口の教育に期待感を持つ市民にとっては喜ばしいことだと思っています。
導入に際して川口の教育ではこういうことを目的に教育効果を上げるため工夫をしていますという説明責任を果たすことは重要なことと考えます。
奥ノ木市長は10月22日付け埼玉新聞、川口ブランドを一堂に、市産品フェアの大きな枠組みの、川口市長に聴くの取材の中で、「所得増政策で消費喚起」とうたい、「市民の皆さんから集めた貴重な税金は1円も無駄には使えません」と述べていました。
全く同感であります。
そういえば故岡村市長も常々同じことを言われておりました。
市長になられるような方はやはり同じ姿勢でおられるのだなー。と感心いたしました。
今後の市政に対する奥ノ木市長のこの姿勢に大いに期待するところです。

小中学校のエアコン導入によって、約70億円をかけた甲斐のある教育効果を上げることが市長の言う1円も無駄には使えません。ということになるのだと思います。そこで質問です。

アとして、生徒の様子はどのように変わったか。
イとして、空調機導入による対応は。
以上お伺いいたします。

次に

(5)福祉・教育が連携した子育てについて

厚生労働省の調査によると、平成25年4月1日から平成26年3月31日の1年間に虐待で亡くなった子どもは全国で63例で実に69名に達しました。
その数は年々増加しているとのことです。
その内訳を見ると心中による虐待死は27例、33名が亡くなり、心中以外では36例で36名が亡くなっています。
子どもは無限の力、能力を持っています。
私は38年という期間でありましたが教育現場にいてそのことを実感しております。犠牲となった子ども達が生きていたらどれだけの自己の能力を伸ばし社会で発揮できただろうかと、創造するだけで慚愧の念と共にたまらない思いでいっぱいです。
虐待をする多くの親たちには幼少期の頃にネグレクトなど親からの虐待を受けた経験のある親が大半と言うことです。
虐待により虐待を再生産していることになります。
更には一人親家庭という貧困の連鎖などが加わります。
このような将来ある子どもの悲劇はすぐにでも止めなければなりません。
子育ては親による人生における素晴らしい尊い仕事であります。
したがって社会が子育てをする親に対して温かい心で、意欲を持って子育てができるような支援をすることが必要不可欠です。
これからの子育ては一人ひとりの子どもを保護者を中心として社会全体で育てていくという考えを持つことが重要です。
なぜならば子どもは親の宝であると同時に、国の宝であり郷土の宝であるからです。

6月市議会定例会の一般質問で私は子どもの心身の正常な発達と成長を支援するためにおぎゃーと生まれてから、幼稚園・保育園・小学校・中学校で携わった方々が全部入った専門科チーム「チーム箱根」をつくって、子ども支援ネットワーク協議会を立ち上げ、福祉と教育が連携して実践を行っている箱根町の取り組みを紹介致しました。
もう子育ては福祉、教育は教育と別々に考える時代は終わりました。
子育てに教育が係わり福祉が教育に係わって福祉と教育の両輪で子育て教育を行うという発想に時代は変わってきています。
福祉と教育が情報交換と連携を大いにやるべきなのです。
そのことが悲劇から子どもを救うことになり、健全な子どもの発達、成長に寄与することになると思います。
そこで質問です。
教育委員会では本事例を参考にして幼保小中が連携し、更に教育の成果を高めることのできる組織体制について検討していくという答弁を6月議会でいただきましたがその後どのように検討されているのかその進捗状況を伺います。

アとして、子ども支援ネットワーク協議会の設置について
イとして、子育ての教育との連携について、伺います。

次に

3.老朽施設の建て替え等について

(1)水上少年自然の家・大貫海浜学園についてですが

大貫海浜学園と水上少年自然の家は川口市が独自に実施している集団宿泊施設です。
大貫海浜学園は昭和15年に創設され現在の建物は昭和58年に建て替えられました。
また、水上少年自然の家は昭和37年に創設され現在の建物は平成5年に建て替えられました。
この2つの施設では以前は米代のみの参加料で、あとは無料という正に川口市が子どもを育てようという情熱が感じられました。
現在では時代の進展と共に財政上の問題から小中学校共に1人3,080円、特別支援学級では1人2、050円の負担をいただいているところです。
このように児童生徒への将来への期待を込めて川口市では大貫海浜学園・水上少年自然の家での教育活動には大いなる期待を寄せているところであり、親元から離れて川口市にはない自然環境の中で子ども達同士で行う集団宿泊活動は、友達の良さを再発見したり家庭や普段学校では出来ない活動を通して子ども達の成長を見てきました。
この大貫海浜学園や水上少年自然の家は川口教育の伝統的なセールスポイントであり自慢でもあります。
ある小学校の学校便りで校長先生がこんなコメントを書いていました。
「最近、時々マスコミ等で取り上げられることがありますが、「友達と家で遊ぶと言うから、何をするのかと思っていたら一人ひとりがゲームを持ってきて、別々のゲームを黙々としている。そんな遊び方なら一人でゲームをするのと少しも変わらない。
集団での遊びとか、みんなで一つの活動をする経験が少なくなっている子ども達には、時に非日常の空間で、否が応でも友達と一緒に、協力して活動しないとならない時間を、意図的に設定することが必要な時代になったなあー、と強く思いました。
そのように感じながら、大貫海浜学園の生活をしていたら、ある活動場面で、一人の児童が友達っていいなあ、とつぶやいた言葉が耳に残りました。
心の中でそうだよ友達っていいだろう。
いい勉強しているなと思いました。身近にいる人の温かさや有り難さは、ちょっとした活動の中で感じられるものなのです」と述べていました。
これら2つの施設は川口の子ども達の心を豊かに育てる宝でもあると思っています。
大貫海浜学園は築30年、水上少年自然の家の施設も20年を経過しました。
施設は老朽化に入っています。
建て替えに向け基金を積み立てるなど、何らかの対応策を講じる時期と考えますが。そこで伺います。

アとして、雨漏りなど補修予算は十分なのか。
イとして、老朽化に関わる今後について伺います。

(2)老朽校舎等の建て替えや補修について

市内老朽校舎であった神根小学校、幸町小学校、前川小学校、安行中学校、幸並中学校の改築工事が進められています。
5校の児童生徒、職員、地域の皆さんは工事中は今までとは違う大変不便な状態が続きますが新しい校舎が出来ることを心待ちにしていることでしょう。
私自身も教育現場に携わった一人として大変ありがたいことだと感謝する次第であります。
担当当局にはさらにまだまだある老朽校舎をどのように計画していこうか。
予算とにらめっこをしながら検討をされているのではないかと思います。
私などが見た限り老朽校舎、建て替えなければならないと思われる学校はまだまだあります。
先日、お伺いした鳩ヶ谷のある小学校では体育館が結露でぽたぽたと雨漏りのように水浸しになる状態が続いています。
プールが斜めに傾いています。
旧鳩ヶ谷市の頃の工事が中断されたままの状態など、これは早く改善していかないと教育活動が滞ってしまうのではないかと思われました。
市役所の近くの中学校では雨漏りが常態化している校舎があります。
その他の学校でも校舎の老朽化によって教育活動に支障をきたしている学校があるものと思われます。
そこで質問ですが老朽校舎の建て替えや補修についてですがどのような観点で、今後どう計画的に進められていくのかお教えください。

(3)「(仮称)婦人青少年会館、(仮称)産業労働会館複合施設整備計画(案)」について

公共施設の建て替え計画の中の(仮称)婦人青少年会館、(仮称)産業労働会館複合施設整備計画案についてですが、矢作議員・松本英彦議員・柳田議員からも質問がありましたが、青木町平和公園に隣接する老朽化した産業文化会館取り壊しのあと、跡地を、この事業の財源として売却するということですすめられているようですが、青木町公園に隣接している地の利から売却ではなくこの土地を利用して市民のための施設を検討する余地があるはずです。
簡単に進めず十分に検討して頂きたいと思います。
そこで、複合化によるメリットと市民への影響について伺います。

次に

4.新市立高等学校のよりよい充実にかかわってですが

新市立高等学校の第1校地の校舎や施設の工事は着工され、いよいよ本格的な工事が開始されました。
完成を楽しみにしているところですが、第2校地である現在の川口高校のグランドの施設ですが建設費や労務費の値上がりにより当初の予定を変更して平成31年度以降に実施設計を行うとしていますが、私は素直に、はいそうですかといえません。

県陽高校・総合高校・川口高校3校を統合した新市立高等学校の開校は市民こぞって楽しみにし期待感をもって待っています。
6月議会でも申し述べましたが第2校地は、はじめの計画通りにすすめ、雨天練習場も建設すべきだと思います。
スポーツによる期待感は大変大きなものがあります。
第1校地の施設でも第2校地のスポーツ施設でもしっかりニーズに応えることです。
魅力的な施設は川口出身者やそれにあこがれる生徒・選手を集める力になります。建設コストをみて施設の規模を今後考えていくという消極的な考え方は川口市の新校に対する熱意を市民に疑われてしまいます。
また、指導者である優秀な教員の確保なども重要な課題であると思います。
市立3校の教員の中にも新校への期待感を持ち、そこでしっかりと自分の力を生徒の為に発揮しようという情熱ある教員もおります。
現場の教師の思いが伝わっていないという声があります。
校長を通して聴けばよいだろうという考えもありますが、現場教師の意見を率直に聞くことも必要と考えます。そこで伺います。

(1)として、第2校地の施設設備について
(2)として、現場教師の意見も反映させることについて
(3)の校長の人事と教育委員会の人事についてですが、校長人事の進捗状況は如何でしょうか。
来年の4月からは平成30年4月の新校開校に向けて人材が必要です。
ハードの面が整っても教育はソフト面が重要です。
突出したリーダーシップが求められます。
情熱ある人材を登用してください。

また、司令塔である教育委員会の人事も重要です。
来年には学校教育部長が定年退職まで残り2年となり、県費負担教職員として学校現場にご栄転の時期かと思います。
そのまま市に残った前例はなく残るとすると退職金を市で支払うことになり約3千万円になります。
無駄使いにならないように。
教員出身の退職金は教員身分のある県に支払ってもらうのが筋道です。
奥ノ木市長は市民の税金を1円も無駄には使えません。と。
開会の所信でも来年度の予算支出は大変多く見込まれ厳しい財政状況であるといっておられます。
部長人事では新校開校にむけて更に優秀な人材はおります。
また、来年10月には教育長の1期目の任期が終了致します。
これまでは教育長の任期は川口市では2期を勤め上げられているようです。

今後の管理運営も考えて人材の育成も勘案しながら先を見通した教育委員会の人事も大変重要と考えます。
それが新校開校の大切な準備となると共に今後の川口の教育の充実に係わってくるものと強く思いますがどのようにお考えでしょうか。伺います。

5.高齢者を介護する人材の不足について

厚生労働省が先の調査で10年後の2025年には介護職員の不足が30万人となると発表しました。
これは介護を必要とする方々が介護を受けられないということで、所謂介護難民が出現するということになります。
身内の介護は当たり前のようですが毎日のこととなると大変重い仕事です。
介護の仕事に従事されている方々には感謝の念でいっぱいです。
私も父親の介護をやりました、当たり前と思いつつも下の世話など汗だくになったり、腰が痛くなったりと大変なものです。親子や夫婦での介護疲れのために悲劇が繰り返されているのは皆さんもご承知の通りです。

介護事業者の方の話を聞くとすでに介護者の人材不足は始まっているとのことです。
そして、介護者の不足は訪問介護や通所介護などの居宅サービスのみならず、特別養護老人ホーム等の施設サービスなど介護事業者全体に及んでいるのではないでしょうか。

また、東京やさいたま市という大きな都市に隣接する川口市のような地域にとって人材不足は特に深刻な問題であり、それは、介護報酬に影響を与える地域区分が、介護職の給与にも影響を与えているからだと聞いたこともあります。

冒頭に申し上げました通り、介護人材の確保は大きな課題であります。
そして、介護職を確保することは、すなわちそこにある大きな雇用を充足させることにもつながる経済効果も見込めるものであります。
介護人材の育成・確保は県の業務であることは承知しておりますが、こうしたことに関して市のお考えを伺います。

(1)として、介護現場での人材不足の状況について
(2)として、地域区分は人材不足の一因ではないか
(3)として、介護人材の確保策について

次に

6.公共施設に国旗を

私が教育現場や教育委員会に奉職していた頃ですが、学校に国旗が揚がっているのか。儀式の折、国歌は歌われているのか。など議会で議員からよく質問を受けました。
今は100%川口市内の小中高等学校で掲げ歌われております。
私が校長をしていた学校では常時、学校が開校されているときは毎日、国旗・市旗・校旗の三旗を掲げておりました。

平成11年8月13日には、国旗及び国歌に関する法律が公布、施行されました。
一方議員となって翻ってみると教育現場では実施されていることが川口市の公共施設ではどうなのだろうかという疑問が湧いてきました。

例えば川口市議会の議場には国旗が掲げられておりません。
あんなに国旗国歌のことを質問していた川口市の議場に国旗が掲げられてないではありませんか?その理由は何なのでしょうか?
過日、富山市、金沢市等に視察した折、両市の議場には国旗がしっかりと掲げられておりました。
また、旧鳩ヶ谷市の議場にも国旗はしっかりと掲げられていたと旧鳩ヶ谷市出身の議員からもお伺い致しました。
さらに他の議員からも議場には国旗は掲げるべきだという声を多数聴いております。
地方議会は国政の縮図です。地方行政は国政に通じているものです。
国民としての誇りを持って地方行政について議論し、国の行く末の一翼を担うという誇りを持つという意味でも議場には国旗を掲げることが当然と考えます。
このような川口市の現状を勘案したときに川口市の公共施設ではどのように国旗が掲げられているのかその実情を知りたくなりました。
川口市の公共施設ではどのような時に国旗が掲げられているのか。
また、どのような施設に掲げられているのか伺います。

各 答弁についての意見と要望について
1,「教育の町川口」を創造する教育の見地 外国人児童生徒の教育について

市長から、しっかりとした認識で誤答弁をいただきました。ありがとうございました。(1)と(2)に関連して申し上げます。川口市の人口増は外国人居住者の増加も大いに影響しているものと推量できます。その意味からも教育と行政の対応は今後重要と考えます。全ての施策がそうですが、先を見通して先手を打って行うことが重要であると思います。外国人居住者の児童生徒や学齢期を超えた方々には、日本語と佳き日本の生活様式や文化を享受して頂き、川口市民として誇りを持って生活できるように支援して頂けるようにご尽力をお願い致します。夜間中学については義務教育の目標、観点などから問題が多く派生します。しっかり精査頂きますようお願い致します。要望とさせていただきます。

2.「教育の町川口」を創造する教育の推進について

(1)と(2)に関連してですが、分析の中で低位層、中位層の学力の向上を図ることが課題であるといわれました。その対応として来年度に小学校2・3年生対象に基礎学力の定着度を見る調査を実施することは素晴らしい取り組みであると思います。その結果を得て新たなる子どもたちへの学力向上支援の方法が具体的にが見えてくると思いますので是非、楽しみにしております。時間がかかることです。ねばり強く、よろしくお願い致します。更に、生徒指導や家庭学習の定着、朝読書の取り組みなどが学力向上への指針となっているようです。各学校の今後の取り組み、検証を大いに期待しています。
(3)についてですが、端的に申し上げて市内の教育相談室の数は芝園だけでは、全国的に教育相談室のニーズが叫ばれている中で絶対数が不足しています。増設しますとすぐに答えられない事情はわかりますが、いじめ、不登校、発達障害、進路指導等、更に外国人居住者の増加などニーズは更に高まっています。悩み多き市民が待っておられます。喫緊の課題です。どうぞ力強く動いてください。応援しますので。
市長誤答弁ありがとうございました。
(4)についてですが空調機導入により学習面において大きな教育効果が得られるととらえているとのことですので、来年の学力調査の結果を期待してます。更に、ここが大切で、暑い夏の時期に空調機が入って学習する快適な環境が整ったのですから、ただ入ってよかっただけではなく、それを活用して何らかの教育効果をあげることが市民の願いであり、保護者の願いなのです。約70億の予算を使うという市長の重大な決断をいただき我々議員も賛成したわけですから、その意をしっかり汲んで対応を教育委員会にお願いします。

(5)についてですが、何より大切なことは子育てについて、教育と福祉が必要に応じて常に連携が出来る意識と組織を持つことがこれからは重要なのです。箱根町よりも大きな川口市ですから組織を創ることは手間のかかることだと思います。全国に川口市の取り組みを発信し、広められるような取り組みを調査・研究してください。経緯を今後も期待して見ていきたいと思います。よろしくお願い致します。

3.教育施設について
(1)についてですが、大貫海浜学園、水上少年自然の家という施設はおっしゃる通りに、川口市の教育の象徴的な施設です。雨漏りだけでなく老朽化が迫っております。是非、川口市の子ども達が自然に親しみ、自然や友を慈しむ心を育成していくためにも、今後計画的に施設の補修・立替え等を含め先を見通した検討を進めてほしいと思います。要望です。
(2)についてですが、「川口市施設マネジメント基本方針」において原則65年以上と定められているということですが、大切なことはおっしゃるとおりに、教育活動に支障を来すことがないようにすることです。それを精査して計画的に建替え、修繕を行ってほしいのです。再質問しようと思いましたが部長の顔を見たら出来なくなりました。是非、緊急度、優先度を精査し計画をしっかり立てて頂きたいと思います。要望です。
(3)についてですが、青木町平和公園に隣接していることからスポーツに親しむ方々からの宿泊施設などのニーズが強くあるのです。是非、拙速に結論を出さず、市民の声に耳を傾け、ここは「スポーツ川口市」といわれるような施設が必要なのです。青木町平和公園に隣接しているのですから。要望です。

4.新市立高等学校のよりよい充実にかかわって
教育長・部長から力強い答弁、ありがとうございました。新校の基本理念には私の好きな言葉「文武両道」が掲げられております。本市は教育を重視する「教育の町」であると共に「スポーツの町」川口であるべきです。過去にも多くの素晴らしいスポーツ選手や人材を輩出しています。これからは、その象徴的な育成機関が、他でもない新校であると私は思います。
現場の教職員のみならず、市民の方々の貴重な意見を反映させながら、雨天練習場も備えた夢のある第2校地に。そして、是非とも誰からも憧れられる高等学校となるように、強く要望し期待する次第です。

5.高齢者を介護する人材の不足について
介護者の人材不足に係わる方策を実施していくことは私が言うまでもなく、全国的な大きな喫緊の課題であり解消していかなければならない問題です。その解消は国・県との係わりがあることは重々承知しておりますが、場合によっては本市独自の方策を考えるぐらいの気概を持って介護に従事する皆さんの期待に応えて頂きたいと思います。介護の仕事は雇用創出、経済効果も期待できる今や一大産業であると思います。是非、直面する大きな課題の解消のために尽力頂きますように、よろしくお願い致します。

6.公共施設に国旗を
有り難うございました。市の公共施設の現状よくわかりました。やはり残りは議場への国旗です。課題がみつかりました。

以上、概ね前向きなご答弁をいただき有り難うございました。市長をはじめ、理事者の皆様にはそれぞれのお立場でご答弁をいただきました。何事も川口から全国へ発信するぐらいの気概を持って市民のために、を忘れずに日々創意工夫を常として、ご活躍頂きますようにお願い致します。私も皆様と同様に、川口のために、何が出来るのか、何が必要なのかを日々研鑽を重ねます。以上、私の質問を終わります。有難うございました。

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