第二章 南中学校 「ならぬが人生 されどなすが人生」

第66期生240名の皆さんの入学、そして、第64・65期生の皆さんの進級、おめでとうございます。新たな思いで新年度を迎えたことと思います。どうかその気持ちをいつも心に温めて精進してほしいと思っています。平成22年度は665名でのスタートです。一人一人が南中学校にとってかけがえのない存在です。存分にこの南中学校で成長していってください。

さて、保護者の皆様、地域の皆様、名門、南中学校校長大沢春樹先生に変わり、4月1日付けで川口市教育委員会より第19代校長として着任いたしました坂本大典(さかもとだいすけ)です。何卒よろしくお願いいたします。
私事ですが、この四月で59歳になりました。早いものだと実感しますが、59年間の人生を振り返ると「自分の思うようにいかなかったなあー」というのが率直な感想です。幼少期から高校生までは プロ野球選手に憧れ、大学時代は別の仕事への憧れもありました。しかし、いずれも自らの力のなさから断念せざるを得ませんでした。社会科教師を目指し 試験を受けましたが、点数が足りず小学校教師が足りないからと打診され小学校教師を7年やりました。人事異動で念願の社会科教師になれた時は、人生の中で最高の成就感を味わいました。生涯一教諭を誓い本市在家中学で晴れて社会科教師になりましたが、つかの間の7年、教育委員会への異動を経験しました。目の前が真っ暗になりました。教師になりたくて教師になったのに、担任は14年のみであとは教育委員会で11年、教頭6年、校長3年と、あと残るは2年です。ある先輩の言葉を思い出します。人生の8割は自分の思うようにはいかないものだ、残り2割が思うようにいけばよい方だと。なるほどと思う今日この頃です。
さあ、南中に着任した。早速、キャッチフレーズを紹介しよう。「友に優しい心もち、我に厳しい南中生」学校生活では、生徒諸君がこのように心がけたらどうだろう。友への心遣いがいたるところで感じられる、実感できる南中。いじめがなし。不登校がなし。学力がつく。体力がつく。心が育つ。一人一人の南中生をそうしていきたい。一方、楽しい学校、楽しい授業などとよくいう。しかし、学校というところはすべてが楽しいところだろうか、そうは思わない。生徒諸君にとって、いたるところに困難が転がっている。部活動での厳しい練習。授業での学習。問題解決のために悪戦苦闘する。友との人間関係。先輩との人間関係、はたまた、先生との人間関係など、これらの困難を克服し乗り越えていくことによって自信もつき、人間としての成長がある。
「ならぬが人生、されど、なすが人生」 思うようにいかないのが人生だけれども、それを克服し努力することが、自らの人生を豊かにするものなのだ。その訓練の場が南中学校だ。よし、さらに成長しよう南中生。バックアップは惜しまない。
(平成22年度4月)

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